ぱるかたーる

アラフィフ 好きな声優は、日髙のり子と國府田マリ子。ロードス島戦記でTRPG知る。K-POPは、S#arp 장나라 LGツインズ 西武 巨人

プレイバイメールは、映画化したら面白そう

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プレイバイメールという'90年代に流行った遊びがある。当時ソードワールドなどのTRPGに興味を持ってドラゴンマガジンRPGマガジンを購読していたなら裏に広告があったはずだ。主にRPGが多いのでMMOネットゲームの祖先とも言える。

アクセルワールド」「ソードワールドオンライン」を見ていると作者は、PBMの事を知っていると類推できる。キャラクターとプレイヤー双方の交流が楽しい。物語の中でキャラ同士が知り合えばプレイヤー同士も知り合う事ができプレイヤー同士が知り合えばキャラクター同士も知り合う。ゲームの外の交流が肝だった。

ゲームの運営は、1年12回かけておこなわれる。広告に書かれた連絡先に返信用の切手を同封した封書でパンフレットを請求すると1週間くらいしてから運営会社から郵便振込用紙と世界観を解説したパンフレットが送られてくる。このパンフレットと振り込み用紙は、同人誌即売会などの大規模イベントで配布される事も多い。費用は、キャラクター作成に必要なルールブックが1000円 月会費が1キャラクター800円 会報が1000円。複数キャラクターで参加する場合は、会報を重複して購入しないように注意が必要。TRPGのキャラクター作成と大きく違うのは、キャラクターの容姿や口癖などの項目が多い。マスターも人間 わかりやすいように作るのが大事。会報は、劇中世界で発行されている新聞といったテイで作られている事が多い。各シナリオの事件が新聞形式で紹介され世界に入り込みやすくする。シナリオは、マスターという執筆者ごとに分かれてそこでどんな行動をするか決める。場所が同じでも城を攻める側と守る側といった感じに複数のマスターにより執筆される事が多い。この最初の行動をメインアクション、もしくは、リプライという。もう一つは、サブアクションというのがある。これは、買い物、ミニゲーム、レベル上げなどのメインでやるほどでもない行動の事である。メインアクションが市長選挙などの場合は、選挙への投票をサブアクションを使って行う事が多く選挙活動をプレイヤーが現実世界で行ったりする。選択肢にない行動をしたい場合は、フリーアクションというのがある。フリーアクションを行うとサブアクションは、行えない。全てをメインアクションに捧ぐ。成功すればシナリオを大きく変えるがまず成功しない!ほとんどの場合は、自分のキャラクターが出ていないリアクションを読むだけの作業になる。つまり没。没が大事。没があるからこそ採用された時の喜びが大きい。

ファーストアクション 「街道を歩いている少女に野盗が遅いかかって来た。どうする?」の場合プレイヤーは、野盗側にも守る側にもなれる。通常は、「守る」アクションをかけたプレイヤーが多いので野盗側を選ぶ場合は、撃退された場合すぐ逃げる事を考えないと遠慮なく殺してキャラクターの作り直しを求められる。野盗側が多かった場合は、少女を野盗のボスに祭りあげるという展開もありえる。

 

1ヶ月後 リアクションと会報が届く

会報には、姫様が行方不明という記事がある。リアクションを読むと野盗を撃退するが少女の追手として冒険者集団が追いかけて来た。キャラクターは、「少女の命令は、なんでも聞く」と言って少女を守って逃亡。リアクションの末尾には、登場したキャラの担当プレイヤーの氏名と住所が書かれており手紙での交流が推奨されている。

 

お手紙と交流会

リアクション到着から1週間ほど経つと自宅のポストに見知らぬ宛先から届いた封書が届く。封書には、丁寧な挨拶の手紙とキャラクターシートとリアクションのコピーが添えられている。リアクションのコピーを読むと「姫様が部屋のドアを蹴破って逃げたので追いかけている。婚約者がショックで寝込んでいる」といった事がかかれており少女が姫様だとわかる。返事としてこちらもキャラクターシートとリアクションのコピーを送付。する。基本的に無地の便箋を使い相手が同人便箋を使っている場合は、同人便箋、アニメ便箋で返すようにしている。

手紙での交流のほかに交流会というが毎月開かれている。使われるのは、TRPGのコンベンションでよく使われる公民館や市民センターの会議室だ。使い方も同じ入り口で受付に会議室使用料を払い入室。主催による冊子が配られる事もある。冊子には、注意事項、今後の交流会の日程、近隣の他交流会の紹介。キャラクター紹介。冊子には、アンケート用紙もあるので書いて提出すれば次回の冊子に反映される。交流会では、リアクション交換と雑談が主に行われる。会によっては、マスターも参加している。

 

日本の正確な郵便システムに頼ったゲームで住所公開が基本なので個人情報保護から現在では、不可能になった。ウェブと電子メールに置き換えたウェブトークRPGというのもあるが違う。コンピュータRPGが登場して40年、その間にコンピュータRPGTRPGの楽しさを再現する試みがなん度も行われた。オンラインTRPGも試行錯誤を繰り返したが実際に顔を見合わせてのTRPGがなくなることは、ない。プレイバイメールは、もうフィクションの世界にしか存在できないのかもしれない